FP1級過去問題 2024年1月学科試験 問39
問39
登録免許税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 新築した住宅用家屋の所有権の保存登記に係る登録免許税について「住宅用家屋の所有権の保存登記の税率の軽減」の適用を受けるためには、登記申請書に所定の証明書を添付のうえ、当該家屋の新築後1年以内に登記を受ける必要がある。
- 贈与により取得した住宅用家屋の所有権の移転登記に係る登録免許税については、所定の要件を満たせば、「住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減」による税率の軽減措置が適用される。
- 住宅用家屋の新築をするための借入金を担保する抵当権の設定登記に係る登録免許税の税率は、原則として0.4%であるが、「住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減」の適用を受けることにより、その税率が0.1%に軽減される。
- 「住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減」は、自己の居住の用に供する住宅用家屋の取得が対象となり、第三者への貸付の用に供する住宅用家屋の取得は対象とならない。
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正解 2
問題難易度
肢114.2%
肢251.5%
肢315.0%
肢419.3%
肢251.5%
肢315.0%
肢419.3%
分野
科目:E.不動産細目:4.不動産の取得・保有に係る税金
解説
- 適切。住宅用家屋の所有権の保存登記の税率軽減を受けるためには、下記の要件を満たす必要があります(所有権移転と抵当権設定でも同じ)。登記は新築後1年以内にすることが要件となっています(措置法72条の2)。
- 個人の住宅用家屋についての登記であること
- 家屋の床面積が50㎡以上であること
- 新築または取得後1年以内に登記を受けること
- 中古住宅の場合、1982年(昭和57年)1月1日以後に建築されたものであること、または一定の耐震基準に適合していること
新築した住宅用家屋の所有権の保存登記に係る登録免許税について「住宅用家屋の所有権の保存登記の税率の軽減」の適用を受けるためには、登記申請書に所定の証明書を添付のうえ、当該家屋の新築後6カ月以内に登記を受ける必要がある。(2021.1-39-1)Aさんが、新築した家屋の所有権の保存登記に係る登録免許税について「住宅用家屋の所有権の保存登記の税率の軽減」の適用を受けるためには、登記申請書に所定の証明書を添付のうえ、家屋の新築後6カ月以内に登記を受ける必要がある。(2018.1-39-4)新築した住宅について所有権保存登記に係る登録免許税の税率の軽減措置の適用を受けるためには、当該住宅の新築後1カ月以内に登記をしなければならない。(2016.1-38-3) - [不適切]。贈与・相続は対象外です。住宅用家屋の所有権の移転登記の税率軽減は、所定の要件(肢1参照)を満たす中古住宅を売買・競落で取得した際に、その移転登記に係る登録免許税が本則2.0%から0.3%に軽減される措置です(措置法73条)。贈与または相続による自宅の建物に関する所有権の移転登記をする場合、登録免許税について、いずれも「住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減」の適用を受けることはできない。(2024.5-38-3)贈与により取得した住宅用家屋の所有権の移転登記に係る登録免許税については、所定の要件を満たせば、「住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減」による税率の軽減措置が適用される。(2021.1-39-2)贈与による自宅の建物に関する所有権の移転登記に係る登録免許税については、所定の要件を満たせば、「住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減」による軽減措置が適用される。(2019.1-38-3)贈与による自宅の敷地に関する所有権の移転登記に係る登録免許税については、登記原因が売買の場合よりも高い税率が適用される。(2019.1-38-4)
- 適切。住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率軽減は、所定の要件(肢1参照)を満たす住宅の新築・取得するための借入金の担保としてその住宅に抵当権設定登記をする際、その登記に係る登録免除税の税率が本則0.4%から0.1%に軽減される措置です(措置法75条)。住宅用家屋の新築をするための借入金を担保する抵当権の設定登記に係る登録免許税の税率は、原則として0.4%であるが、「住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減」の適用を受けることにより、その税率が0.1%に軽減される。(2021.1-39-3)
- 適切。本措置は、個人が所定の要件を満たす住宅を新築・取得して、当該個人が居住した場合を対象としています。したがって、貸付用として取得する住宅については税率の軽減措置を受けることはできません(措置法75条)。
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