FP1級 2026年5月学科試験 問36

問36

借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問における普通借地権とは、定期借地権等以外の借地権をいう。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 普通借地契約において、存続期間中は地代等を増額しない旨の特約をした場合、その特約は有効となる。
  2. 普通借地権の存続期間が満了する前に建物が滅失し、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を築造した場合に、その築造について借地権設定者の承諾があるときは、普通借地権は、原則として、その承諾があった日または建物が築造された日のいずれか早い日から30年間存続する。
  3. 普通借地権の存続期間が満了し、普通借地契約を更新する場合において、当事者間の合意により更新後の期間を50年と定めることは可能である。
  4. 普通借地権の存続期間が満了し、借地権設定者が普通借地契約を更新しない場合、借地権者は、借地権設定者に対し、借地権者が権原により借地上に建築した建物について時価で買い取るべきことを請求することができる。

正解 2

解説

  1. 適切。普通借家契約では、賃料を増額しない旨の特約をすることが明文で認められています(借主保護になるため)。一方でその反対解釈として、賃料を減額しない特約は無効とされます(借地借家法32条1項)。
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    普通借家契約において、その賃料が近傍同種の建物の賃料に比較して不相当となっても、賃貸借期間中は賃料の増額をしない旨の特約をした場合、その特約は有効となる。2025.9-36-2
  2. [不適切]。30年間ではありません。借地上の建物が滅失した後、地主の承諾を得て建物を再築した場合、普通借地権はその承諾のあった日または築造された日のいずれか早い日から20年間存続します(借地借家法7条)。
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    普通借地権の存続期間が満了する前に建物が滅失し、借地権者が残存期間を超えて存続すべき建物を借地権設定者の承諾を得て築造したときは、普通借地権は、その承諾があった日または建物が築造された日のいずれか早い日から30年間存続する。2019.5-35-1
  3. 適切。普通借地権の存続期間は次のようになっています。1回目の更新は20年以上、2回目以降の更新は10年以上ですから、どちらのケースでも存続期間50年とすることは可能です(借地借家法4条)。
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    普通借地権の存続期間が満了し、普通借地契約を更新する場合において、当事者間の合意により更新後の期間を50年と定めることは可能である。2019.9-37-1
    普通借地権の存続期間が満了し、借地契約を更新する場合において、当事者間の合意により更新後の期間を30年と定めることは可能である。2017.1-35-1
  4. 適切。普通借地権の期間が満了し、契約が更新されずに終了した場合、借地権者は借地権設定者に対し、借地上の建物を時価で買い取るべきことを請求できます。この権利を「建物買取請求権」といいます(借地借家法13条)。
    普通借地権の存続期間が満了し、借地権設定者が借地契約を更新しない場合、借地権者は、借地権設定者に対し、借地権者が権原により借地上に建築した建物について時価で買い取るべきことを請求することができる。2025.5-36-2
    普通借地権の存続期間が満了し、借地権設定者が借地契約を更新しない場合において、借地権者は、借地権設定者に対し、借地権者が権原により借地上に建築した建物について時価で買い取るべきことを請求することができる。2019.5-35-2
    普通借地権の存続期間が満了し、借地契約を更新しない場合において、借地人は、土地所有者に対し、借地人が権原により借地上に建築した建物について時価で買い取るべきことを請求することができる。2017.1-35-2
したがって不適切な記述は[2]です。