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不動産に関する法令上の規制(全68問中35問目)
No.35
農地法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2019年9月試験 問39
- 個人が農地の所有権を相続により取得した場合、当該権利を取得したことを知った時点からおおむね10カ月以内に、農業委員会にその旨を届け出なければならない。
- 個人が所有する市街化調整区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、原則として、農業委員会の許可を受けなければならない。
- 農地の賃貸借は、その登記がなくても、農地の引渡しがあったときは、これをもってその後その農地について物権を取得した第三者に対抗することができる。
- 個人が耕作する目的で農地を賃借する場合、賃貸借の存続期間は50年を超えることができず、契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は50年とされる。
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正解 2
問題難易度
肢17.3%
肢256.9%
肢320.8%
肢415.0%
肢256.9%
肢320.8%
肢415.0%
分野
科目:E.不動産細目:3.不動産に関する法令上の規制
解説
- 適切。相続や時効取得、法人の合併等により農地を取得する場合は農業委員会の許可は不要です。しかし、相続により農地を取得した者は、概ね10か月以内に農業委員会にその旨を届出しなければなりません(農地法3条の3)。
- [不適切]。農地を転用する場合には都道府県知事の許可を受けなければなりません。市街化区域内の農地の転用については農業委員会への届出で足りますが、本肢の農地は市街化調整区域に所在しているので都道府県知事等の許可が必要です(農地法4条)。農業者である個人が、所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、都道府県知事等の許可を受ける必要はない。(2024.9-37-3)農業者である個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要はない。(2023.1-37-4)農業者である個人が、自らの耕作の事業のための農業用倉庫を建設する目的で、市街化調整区域内の農地を取得する場合、農地法第5条に基づく都道府県知事等の許可を受ける必要はない。(2021.1-38-3)個人が所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第4条に基づく許可を受ける必要はない。(2019.1-37-2)個人が所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、その面積規模にかかわらず、あらかじめ農業委員会に届け出れば、原則として、農地法第4条に基づく許可を受ける必要はない。(2018.1-37-3)個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、原則として、農地法第3条に基づく許可を受ける必要はない。(2017.9-39-2)個人が所有する市街化調整区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、その面積規模にかかわらず、原則として、農地法第4条に基づく許可を受ける必要がある。(2017.9-39-3)個人がその住所のある市町村の区域外にある農地の所有権を取得する場合には、原則として、都道府県知事の許可を受けなければならない。(2015.9-38-1)農地法では、市街化区域内にある農地を賃貸マンション用地として自ら転用する場合、その面積規模にかかわらず、あらかじめ農業委員会に届出をしておけば、都道府県知事の許可を受ける必要はない。(2015.1-37-4)
- 適切。農地または採草放牧地の賃貸借については、その登記がなくても、農地または採草放牧地の引渡しをもって、その後の当該農地等について所有権その他物権を取得した第三者に対抗することができます(農地法16条)。
- 適切。農地または採草放牧地の賃貸借については最長50年となります(民法604条、旧農地法19条)。
改正民法により賃貸借の存続期間が20年から50年に変更されました。以前は、農地の特例として50年に伸長されていましたが、民法改正後は農地も一般の賃貸借も同じ期間となります。
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