FP1級過去問題 2021年1月学科試験 問38

問38

農地法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 農業者である個人が、所有する市街化区域内の農地を他の農業者に農地として譲渡する場合、その面積規模にかかわらず、原則として、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要がある。
  2. 農業者である個人が、所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第4条に基づく都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
  3. 農業者である個人が、自らの耕作の事業のための農業用倉庫を建設する目的で、市街化調整区域内の農地を取得する場合、農地法第5条に基づく都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
  4. 個人が農地の所有権を相続により取得した場合、当該権利を取得したことを知った時点からおおむね10カ月以内に、農業委員会にその旨を届け出なければならない。

正解 3

問題難易度
肢119.1%
肢219.7%
肢345.6%
肢415.6%

解説

  1. 適切。農地を使用収益する権利を設定・移転する際には、農業委員会による3条許可が必要です(農地法3条1項)。
    ※所有権だけに限らず、地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権の設定等も含まれます。
  2. 適切。市街化区域に所在する農地を転用する場合には、あらかじめ農業委員会へ届け出れば、都道府県知事の許可は不要となります。転用する面積規模に制限はありません(農地法4条1項8号)。
  3. [不適切]。農業委員会への事前届出により「権利移動+転用」の際の5条許可が不要になるのは、市街化区域内の農地を農地以外にする目的で取得等する場合です。本肢の農地は「市街化調整区域内」に所在していますから、原則通り都道府県知事の許可を受けなければなりません。
  4. 適切。相続や時効取得、法人の合併等により農地を取得する場合は農業委員会の許可は不要です(農地法3条1項12号)。しかし、相続により農地を取得した者は、概ね10か月以内に農業委員会にその旨を届出しなければなりません(農地法3条の3)。
したがって不適切な記述は[3]です。