FP1級過去問題 2023年1月学科試験 問37

問37

都市計画法の開発許可および農地法の許可に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 区域区分が定められていない都市計画区域および準都市計画区域内において行う開発行為で、その規模が3,000㎡以上のものは、原則として都道府県知事等の許可を受ける必要があるが、その規模を都道府県等の条例により300㎡まで引き下げることができる。
  2. 都道府県知事は、用途地域の定められていない土地の区域における開発行為について開発許可をする場合において必要があると認めるときは、当該開発区域内の土地について、建築物の建蔽率や高さ等に関する制限を定めることができる。
  3. 農業者である個人が、自己が所有する農地に農作物の育成の事業のための農業用施設を建設する場合、 施設に必要な敷地面積が200㎡未満であるときは、農地法第4条に基づく都道府県知事等の許可を受ける必要はない。
  4. 農業者である個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要はない。

正解 4

問題難易度
肢122.8%
肢25.0%
肢318.8%
肢453.4%

解説

  1. 適切。区域区分が定められていない都市計画区域(非線引き区域)および準都市計画区域内では、原則として3,000㎡以上の開発行為をする場合に都道府県知事等の許可が必要となります。都道府県知事等は、市街化の状況等により特に必要があると認められるときは、その基準面積を最大で300㎡まで引き下げることができます(都市計画法令19条)。なお、市街化区域も原則は1,000㎡以上ですが、こちらも300㎡まで引き下げることが可能です。
  2. 適切。都道府県知事は、用途地域の定められていない土地の区域における開発行為について開発許可をする場合において必要があると認めるときは、当該開発区域内の土地について、建築物の建蔽率、建築物の高さ、壁面の位置その他建築物の敷地、構造及び設備に関する制限を定めることができます(都市計画法41条)。
  3. 適切。農業者が、自己の所有する農地を、自己の耕作事業のための農業用施設に供することを目的として転用する場合、その転用する農地の面積が200㎡未満であれば、農地法4条の許可は不要となります(農地法規則29条1号)。
    農業者である個人が、所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第4条に基づく都道府県知事等の許可を受ける必要はない。2021.1-38-2
    農業者である個人が、自らの耕作の事業のための農業用倉庫を建設する目的で、市街化調整区域内の農地を取得する場合、農地法第5条に基づく都道府県知事等の許可を受ける必要はない。2021.1-38-3
  4. [不適切]。農地の権利移動の際に必要となる農地法3条許可は、農業委員会の許可制であり、農業委員会への届出によって代えることはできません。たとえ取得者が農業者であったとしても、その者が効率的に耕作等を行うかどうか等を審査しなくてはならないため特別扱いはありません。
    37.png./image-size:530×164
    農業者である個人が、所有する市街化区域内の農地を他の農業者に農地として譲渡する場合、その面積規模にかかわらず、原則として、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要がある。2021.1-38-1
    個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、原則として、農地法第3条に基づく農業委員会の許可を受ける必要がある。2019.1-37-1
    個人が所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、農地法第4条に基づく許可を受ける必要はない。2019.1-37-2
    個人が所有する市街化区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、その面積規模にかかわらず、あらかじめ農業委員会に届け出れば、原則として、農地法第4条に基づく許可を受ける必要はない。2018.1-37-3
    個人が市街化区域内の農地を耕作する目的で当該農地の所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば、原則として、農地法第3条に基づく許可を受ける必要はない。2017.9-39-2
    個人が所有する市街化調整区域内の農地を駐車場用地として自ら転用する場合、その面積規模にかかわらず、原則として、農地法第4条に基づく許可を受ける必要がある。2017.9-39-3
したがって不適切な記述は[4]です。