FP1級過去問題 2014年9月学科試験 問47

問47

「非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例(一般措置)」(以下、「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
  1. 本特例の適用を受けるためには、後継者である経営承継相続人等は、「被相続人の親族であること」「相続開始の直前において役員であったこと」「相続開始の日において18歳以上であること」等、所定の要件を満たす必要がある。
  2. 本特例の適用を受けるためには、常時使用従業員の数について、相続税の申告期限後から5年間は、毎年の基準日において相続開始時の80%以上を維持しなければならない。
  3. 本特例の適用を受けた場合、後継者である経営承継相続人等の死亡時まで本特例の対象となる非上場株式等に対応する相続税の全額の納税が猶予される。
  4. 本特例の適用後、経営承継期間中に雇用確保要件が満たされないために都道府県知事の認定が取り消された場合において、納税猶予税額を納付しなければならないときは、延納の適用を選択することができる。

正解 4

問題難易度
肢116.8%
肢221.8%
肢338.9%
肢422.5%

解説

  1. 不適切。後継者は、相続開始の日の翌日から5か月を経過する日において会社の代表権を有していること、相続開始時に総議決権数の50%以上を有している必要がありますが、必ずしも被相続人の親族である必要はありません。
    本特例の適用を受けるためには、後継者である経営承継相続人等は、相続の開始の時において18歳以上であり、かつ、認定承継会社の役員であり、相続開始日の翌日から5カ月を経過する日において認定承継会社の代表権を有していなければならない。2017.9-50-1
  2. 不適切。承継後5年間、平均して80%の雇用を維持することが適用要件となっています。毎年80%では厳しいので、平均80%に緩和されています。
  3. 不適切。特例措置では100%が納税猶予の対象となりますが、一般措置では80%までしか猶予されません。
    本特例の適用を受けた場合、贈与者の死亡時まで本特例の対象となる非上場株式等の贈与に係る贈与税額の80%相当額の納税が猶予される。2015.10-50-3
  4. [適切]。経営承継期間中に要件を満たさなくなり認定が取り消されるなどの確定事由が生じた場合には、猶予税額の全部または一部と利子額を納付しなければなりません。納付税額について延納を選択することはできます。
    本特例の適用を受けた後、経営承継期間中に認定承継会社に係る認定が取り消された場合、納税が猶予された相続税額を納付しなければならないが、相続時精算課税の適用を受けることにより、納付税額を減少させることができる。2017.9-50-3
したがって適切な記述は[4]です。