FP1級 2015年1月学科試験 問43(改題)

問43

「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例」(以下、「教育資金の非課税特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問における教育資金管理契約は、2023年4月1日以後に締結したものである。
  1. 受贈者が教育資金管理契約の期間中に死亡したことにより教育資金管理契約が終了した場合において、非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額があるときは、当該残額は贈与者のその年分の贈与税の課税価格に算入される。
  2. 贈与者が教育資金管理契約の期間中に死亡したことにより、非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額を相続または遺贈により取得したとみなされた場合において、受贈者が贈与者の孫(代襲相続人を除く)であったときは、当該残額に対応する部分の相続税額について、相続税額の2割加算の規定が適用される。
  3. 教育資金の非課税特例の適用対象となる入学金や授業料は、学校教育法に規定する学校および専修学校のものに限られるため、外国にある教育施設(大学等)の入学金や授業料は適用の対象とならない。
  4. 教育資金の非課税特例の適用対象となる学校等以外の者に直接支払われる金銭は、教育に関する役務の提供の対価や施設の使用料に限られており、野球やサッカー等のスポーツに係る指導への対価として支払われる金銭は適用の対象とならない。

正解 2

問題難易度
肢15.5%
肢271.0%
肢35.2%
肢418.3%

解説

  1. 不適切。本特例の教育資金管理契約は、受贈者が死亡すると終了します。この際の管理残額は、受贈者固有の相続財産として扱われ、相続税の課税価格に算入されます。贈与税ではありません。
    受贈者が30歳に達したことにより教育資金管理契約が終了した場合において、非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額があるときは、当該残額は受贈者のその年分の贈与税の課税価格に算入される。2022.1-43-1
    贈与者が教育資金管理契約の期間中に死亡した場合であっても、贈与者の死亡による課税関係は生じず、当該教育資金管理契約に係る非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額が相続税の課税対象となることはない。2019.9-43-4
    受贈者が50歳に達して結婚・子育て資金管理契約が終了した場合に、当該資金管理契約に係る非課税拠出額から結婚・子育て資金支出額を控除した残額があるときには、その残額は、その年に贈与があったものとして贈与税の課税対象となる。2019.5-43-4
    受贈者が50歳に達して結婚・子育て資金管理契約が終了した日において、本特例の適用を受けた贈与財産のうち結婚・子育て資金に充当していない金額が残っている場合には、その残額はその年に贈与があったものとして贈与税の課税対象となる。2015.9-44-4
    受贈者が30歳に達すると教育資金管理契約が終了するが、終了した時点で教育資金管理契約に係る非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額がある場合、当該残額はその年の贈与税の課税価格に算入される。2014.1-48-4
  2. [適切]。契約期間中に贈与者が死亡した場合、死亡時の管理残額は相続税の課税対象になります。2021年4月1日以降に行われた本特例贈与について、孫(代襲相続人を除く)が受贈者であるときは、通常の相続と同じく相続税額の2割加算の対象となります。
    贈与者が結婚・子育て資金管理契約の期間中に死亡した場合に、当該資金管理契約に係る非課税拠出額から結婚・子育て資金支出額を控除した残額があるときには、その残額は、受贈者が当該残額以外の財産を相続または遺贈により取得したかどうかにかかわらず、相続税の課税対象となる。2019.5-43-3
  3. 不適切。教育資金の範囲として、学校等に対して直接支払われる次のような金銭があります。この「学校等」には学校教育法で定められた幼稚園、小・中学校、高等学校、大学(院)、専修学校及び各種学校、一定の外国の教育施設、認定こども園または保育所をいいます。
  4. 不適切。学習塾やそろばん等の教育に関するサービスだけでなく、スポーツ(水泳・野球など)または文化芸術に関する活動(ピアノ・絵画など)その他教養の向上のための活動に係る指導への対価も含まれます。
したがって適切な記述は[2]です。

【注意】本特例は2026年3月31日をもって終了しています。ただし、同日までに適用を受けた信託受益権や金銭等については引き続き特例が適用されます。選択肢1・2はオリジナルの肢に置き換えています。