FP1級 2020年9月学科試験 問37(改題)

問37

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、集会の定足数について規約に別段の定めはないものとする。
  1. 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合、集会に出席して議決権を行使することができる。
  2. 管理組合の法人化にあたっては、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の過半数の者であって議決権の過半数を有する者が出席した集会において、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)および議決権の各3分の2以上の多数による集会の決議と、その主たる事務所の所在地において登記をする必要がある。
  3. 規約の変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合において、その者の承諾を得られないときは、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の過半数の者であって議決権の過半数を有する者が出席した集会において、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によって当該変更を行うことができる。
  4. 区分所有建物の建替え決議は、集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数による必要があり、この区分所有者および議決権の定数については規約で減ずることはできない。

正解 4

問題難易度
肢14.1%
肢25.4%
肢315.4%
肢475.1%

解説

  1. 不適切。専有部分の占有者(賃借人など)は、会議の目的につき利害関係を有する場合は、集会に出席して意見を述べることができます。しかし、議決権の行使はできません(区分所有法44条1項)。
    区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。2023.9-37-4
  2. 不適切。3分の2ではありません。管理組合の法人化は、定足数(区分所有者・議決権の各過半数)を満たした集会において、出席した区分所有者およびその議決権の各4分の3以上の多数による決議で法人となる旨・名称・事務所を定め、主たる事務所の所在地において登記することが必要です(区分所有法47条1項)。
    管理組合の法人化にあたっては、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議と、その主たる事務所の所在地において登記をする必要がある。2021.9-38-2
    管理組合は、区分所有者および議決権の各3分の2以上の多数による集会の決議により名称および事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによって管理組合法人となることができる。2018.9-38-3
  3. 不適切。規約の設定・変更・廃止は、定足数(区分所有者・議決権の各過半数)を満たした集会において、出席した区分所有者およびその議決権の各4分の3以上の多数による決議が必要です。このとき、その規約が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その区分所有者の承諾を得なければなりません(区分所有法31条1項)。承諾を得ていないときは、集会で決議が成立していても規約変更は効力を有しません。
  4. [適切]。建替え決議は、集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数で決します。マンション再生等に係る決議(建替え・更新・敷地売却・建物取壊し敷地売却・取壊し)の区分所有者と議決権の定数については、規約で別段の定めをすることはできません(区分所有法62条1項)。
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、原則として、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者の定数については規約で過半数まで減ずることができる。2022.9-38-3
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この議決権については規約で過半数まで減ずることができる。2021.9-38-3
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者の定数については規約で過半数まで減ずることができる。2021.5-38-2
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者および議決権の定数については規約で過半数まで減ずることができる。2019.5-37-3
    集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数により、区分所有建物を取り壊し、当該建物の敷地に新たに建物を建築する旨の決議(建替え決議)をすることができるが、この区分所有者および議決権の定数については規約で減ずることはできない。2018.9-38-4
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者の定数については規約で過半数まで減ずることができる。2018.1-38-3
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この議決権については規約で過半数まで減ずることができる。2017.1-38-2
    形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者の定数については規約で過半数まで減ずることができる。2015.10-38-3
    共用部分の変更(その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く)を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決することが必要であるが、区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減じることができる。2014.1-38-3
したがって適切な記述は[4]です。