FP1級過去問題 2021年9月学科試験 問38
問38
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 各区分所有者の議決権の割合は、規約に別段の定めがない限り、その有する専有部分の床面積の割合による。
- 管理組合の法人化にあたっては、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議と、その主たる事務所の所在地において登記をする必要がある。
- 形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この議決権については規約で過半数まで減ずることができる。
- 集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数による建替え決議がなされた場合、決議に賛成した区分所有者等は、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者に対し、一定期間内に、区分所有権および敷地利用権を時価で売り渡すべきことを請求することができる。
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正解 3
問題難易度
肢16.6%
肢29.7%
肢361.8%
肢421.9%
肢29.7%
肢361.8%
肢421.9%
分野
科目:E.不動産細目:3.不動産に関する法令上の規制
解説
- 適切。議決権は、原則として共有部分の持分の割合によります。共有部分の持分は、原則として専有部分の床面積の割合によるので、議決権の割合=専有部分の床面積の割合となります(区分所有法38条・14条1項)。
- 適切。管理組合を法人化するには区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるとともに、その主たる事務所の所在地において登記をしなければなりません(区分所有法47条1項)。
- [不適切]。議決権を減ずることはできません。形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うときには、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によらなければなりません。ただし、規約で別段の定めをすることによって、区分所有者の定数のみ過半数まで減じることができます(区分所有法17条1項)。
- 適切。建替え決議がなされた場合、賛成しなかった者に対して建替えに参加するかどうかを回答するように催告が行われます。催告に対し、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者に対しては、その有する区分所有権等を売り渡すよう請求できます。これを「区分所有権等の売渡し請求」といいます(区分所有法63条4項)。
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