FP1級過去問題 2025年9月学科試験 問28
問28
所得税の申告および納付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 居住者が、年の途中で国内に住所等を有しないこととなるために納税管理人の届出をした場合、納税管理人は、原則として、当該納税者の所得について、国内に住所等を有しないことになった日から4カ月以内に確定申告をしなければならない。
- 確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者が、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出した場合、原則として、その納付した年の5月31日までその残額の納付を延期することができる。
- 確定申告書を提出し、納付した所得税額が計算の誤りにより過大であったことが法定申告期限後に判明した場合、原則として、法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求書を提出して納めすぎた税金の還付を受けることができる。
- 年末調整の対象となる給与所得者の給与所得以外の所得が一時所得のみである場合に、一時所得の金額に2分の1を乗じた後の金額が20万円以下であるときは、原則として、確定申告書を提出する必要はない。
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正解 1
問題難易度
肢159.1%
肢212.3%
肢38.9%
肢419.7%
肢212.3%
肢38.9%
肢419.7%
分野
科目:D.タックスプランニング細目:7.所得税の申告と納付
解説
- [不適切]。4カ月ではありません。個人が国内に住所・居所を有しないこととなる場合において、納税申告書の提出等の国税に関する事項を処理する必要があるときは、その事項を処理させる納税管理人を定め、これを所轄の税務署長に届け出なければなりません(国税通則法117条)。納税管理人の届出をした場合は、その者を通じて申告書を提出することになるので、確定申告の期限は通常どおり翌年3月15日となります。これに対して、納税管理人を定めなかった場合には、出国の時までに確定申告および納税をしなければなりません(所得税法127条)。居住者が、年の途中で国内に住所等を有しないこととなるため、納税管理人の届出をした場合、納税管理人は当該納税者の所得について国内に住所等を有しないことになった日から4カ月以内に確定申告をしなければならない。(2023.9-28-2)
- 適切。確定申告により納付すべき所得税額の2分の1以上の金額を納期限(原則は3月15日)までに納付した場合は、期限までに所轄税務署長に対し「延納届出書」を提出することで、残額の納付をその年の5月31日まで延期することができます。確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者が、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出した場合、原則として、その年の5月15日までにその残額を納付しなければならない。(2023.1-29-2)確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者は、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出することにより、原則として、その年の5月31日までその残額の納付を延期することができる。(2019.1-30-3)確定申告により納付すべき所得税額の2分の1に相当する金額以上の所得税を納期限までに納付した者は、納期限までに納税地の所轄税務署長に延納届出書を提出することにより、原則として、その年の5月31日までその残額の納付を延期することができる。(2017.1-29-2)
- 適切。所得税の確定申告書を提出し、納付した税額が過大であったことが判明した場合、法定申告期限から5年以内であれば、所得税の更正の請求書を提出して、税金の還付を受けることができます。確定申告書を提出し、納付した税額が過大であったことが法定申告期限経過後に判明した場合、原則として法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求書を提出して税金の還付を受けることができる。(2021.9-28-b)確定申告書を提出し、納付した税額が過大であったことが法定申告期限経過後に判明した場合、法定申告期限から1年以内に限り、更正の請求書を提出して税金の還付を受けることができる。(2015.9-29-3)過去に行った確定申告について、納付した税額が過大であったことが判明した場合、原則として法定申告期限から1年以内に限り、更正の請求をすることができる。(2014.9-30-4)
- 適切。会社員などの給与所得者は、給与所得と退職所得以外の所得合計が年間20万円以下であるときには、原則として確定申告をする必要がありません。一時所得の場合、この20万円は総所得金額に算入する金額(2分の1後の金額)をもって判定します。年末調整の対象となる給与所得者が給与所得以外に一時所得を有する場合、確定申告書の提出の要否は、一時所得の金額に2分の1を乗じる前の金額が20万円を超えるか否かにて判定する。(2022.5-29-a)年末調整の対象となる給与所得者が給与所得以外に一時所得を有する場合、一時所得の金額に2分の1を乗じた後の金額が20万円以下であるときは、原則として、確定申告書を提出する必要はない。(2021.9-28-a)年末調整の対象となる給与所得者が給与所得以外に一時所得を有する場合に、一時所得の金額を2分の1にした後の金額が20万円以下であるときは、原則として、確定申告書を提出する必要はない。(2020.1-28-1)
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